【TEST DRIVE】PEUGEOT 308 GTi 270 by PEUGEOT SPORT

試乗ラッシュもピークを過ぎ、忘れ去られた感すらあるPEUGEOT 308 GTi 270 by PEUGEOT SPORTを試乗してきました。

まずコクピットに座って戸惑うのは、電子化されたスイッチの数々です。いきなりタイムマシンで20年も先の未来にやってきたような...(笑)。エンジンス始動はプッシュボタン(メガーヌRSと違ってキーは持っているだけで良い)、そのプッシュボタンを探すのに10数秒、ボタンを押してエンジンを始動するとメーター中央にあるインフォメーションディスプレイに「Oil Level Correct」なんて表示が出たけど意味がわからず...まっいいか(笑)。

クルマを発進させようとパーキングブレーキの解除を試みます。パーキングレバーは電子式ですが、レバーを引いても解除できず...何で?(軽くパニック)。よく見るとインフォメーションディスプレイに英語でメッセージが...ブレーキペダルを踏みながらレバーを引けと警告していたようです(恥ずかしい)。MTを1速に入れ、恐る恐るクラッチペダルを戻します...なかなか繋がらず、わりと手前で繋がるセッティングのようです。メガーヌRSはかなり奥で繋がるセッティングなので、メガーヌRSのクラッチに慣れていると乗りづらいですね。

エンジンは下からトルクがあって乗りやすいです。乗りやすいってことはエンストしにくいってことです。MTは1速から5速まで入れてみましたが、スコスコと吸い込まれるように入ります。ストレスフリーです。メガーヌRSは慣らし運転が終わるまでは1速→2速、3速→2速に入りにくくて四苦八苦したので、それとは対照的です。RCZのようなカッチリとした節度感はありませんが、308というクルマの位置付けを考えれば妥当なところでしょう。ハンドルは軽めに感じましたが、特に不満はありません。乗り心地は19インチタイヤを履いているのを忘れるほど快適。これなら同乗者からクレームがくることは稀でしょう...少なくともメガーヌRSと比較すれば。

で、肝心の話はここからで、このクルマにもメガーヌRSと同じようにモード切替のスイッチがあります。センターコンソールのエンジン始動ボタンの右隣にある[SPORT]スイッチを長押しすると...メーターパネル内が赤くなり、スポーツモードに切り替わります。羊の皮を被った狼が、その羊の皮を脱ぎ捨てるわけです(笑)。アクセルを踏んで加速すると...いや~速い速い。ちょっとだけトルクステアが顔を出しますが、うまく抑えられているようです。ちょっと街中では持て余すくらい...まぁ、それはメガーヌRSのスポーツモードも同様ですね。

普段は家族を乗せて走り、週末は一人でドライビングを楽しむ...競合するのはメガーヌRSよりもゴルフGTiなどになるのでしょうね。最新のプジョーのスポーツモデル、いやはや予想以上の出来でした。プライスも430万円オーバーと簡単には手が出ませんけどねぇ(笑)。