深刻な人手不足が顕在化しつつあり...

特に労働条件が芳しくない業種において、深刻な人手不足が顕在化しつつあります。労働条件の中で最も重要な賃金を上げることが、人手を確保する最も有効な手段であることは認識しつつも、人件費が経営を圧迫することを恐れ、実行に移せない企業は多いです。人手を確保出来ても利益を出せなければ、行き着く先は見えています。故事ことわざに例えれば「門前の虎後門の狼」といったところでしょうか。

さて、今回の山形の創作菓子工房ボンむらやまさんの告知は衝撃的でした。Webページのどこを開いてもヘッダーに「この度、深刻な販売員不足に至りすべての店舗で営業時間の短縮をすることになりました。突然のお知らせでお客様には大変御迷惑をお掛けいたしますが、より良い職場環境作りのためとしてご理解頂きたいと思います。」が表示されます。通常、都合の悪いものはトップページだけにしか表示されません。それが全ページとなると推して知るべしです。経営者が現状を把握して、最終的に営業時間の短縮を決断したのでしょう(苦渋の決断だったと思われます)。

人手が足らない状態が慢性化し、そこで働く人が疲弊してしまうとどうなるか?過労で倒れたり、病気を患って現場の離脱を余儀なくされたり、最終的には大量の退職者が出てしまい、事業継続が困難になることが予想されます。今回の山形の創作菓子工房ボンむらやまさんの経営者の判断は正しいと思います。社員を幸せにできない企業がお客様を幸せに出来る道理がありません。

王将が「店で餃子を包む」のをやめたワケ 社員が疲弊したら、会社は悪くなる

数日前に上記の記事を読んでいたので、今回の件は腑に落ちたのでした。「餃子の王将」の渡邊直人社長のような経営者が増えたら、世の中はきっと良くなると思うんだけどなぁ。